
大物ワーク用R面取り仕上マシン
オーデブ ブラックライン1100
AuDeBu BlackLine1100(オーデブ ブラックライン1100)は、大物ワーク向けの酸化被膜除去に強いバリ取り複合機です。ベルトユニットによるドロスやスパッタの除去。ディスクブラシユニットによる、酸化被膜除去、R面取り、保護シート破片除去。ローラーブラシユニットによるヘアライン仕上や最終仕上を行います。なお、ローラーブラシユニットは特別注文品となります。
板金加工において、日常的にレーザー切断が使用されるようになってきました。タレットパンチプレスと比較すると、どのような形状にカットする場合でも、金型が必要なく、 加工精度や切断速度も向上した事で、広く普及したと考えられます。
レーザー加工時のアシストガスに酸素やエアを使用される場合が多く、このアシストガスの使用により溶断面に黒皮とも呼ばれる『酸化被膜』が発生します。
この酸化被膜は、これまで除去加工の対象になることは少なかったのですが、近年の製品の品質管理基準においては 下記1と2のような理由から、除去しなければならないケースが増加してきています。
特に、建機・造船・車体などの中厚板板(板厚で約9mm 以上)を扱う分野にてに、酸化被膜除去加工に対する需要が高まっています。
また、酸化皮膜は、短時間で生成する性質を持っているため、酸化被膜除去後に溶接や塗装をする際には、作業時間の短縮が大きな課題となっています。
酸化被膜と共に塗装が剥離すると、製品不具合となります。
酸化被膜が接合部で溶融すれば欠陥等が発生し、溶接不良となります。
下記、いずれの方法も時間が非常にかかり、コストアップの大きな要因となっています。
酸化被膜除去や溶着ドロス除去に優れ、作業時間の短縮、加工品質の均質化、クリーン環境、等を実現するマシン、それがBlackLine(ブラックライン)です。
3種類の除去ユニットの組み合わせにより、さまざまな研磨方式を組み合わせ、難度の高い加工を実現するマシン、それがBlackLine(ブラックライン)です。
お客さまが取り扱う製品の種類や加工方法に応じて、最適な研磨方法を組み立てることが可能です。
Bユニット
ローラーブラシ研磨
用途
— ヘアライン —
— 最終仕上 —
Dユニット
ディスクブラシ研磨
用途
— 酸化被膜除去 —
— R面取 —
— 保護シートの破片除去 —
※ 金ブラシも装着可
Rユニット
紙タイプのベルト研磨
用途
— ドロス —
— スパッタ —
— その他 —
操作パネルで使用するユニットのみ選択可能
本体幅 | 1520mm |
本体奥行き | 2420mm |
本体高さ | 1980mm |
本体重量 | 2650kg |
加工物最大高さ | 160mm |
加工物最低高さ | 0.5mm |
加工物最大幅 | 1100mm |
ブラシ回転スピード | 15rpm/min |
ベルトコンベアスピード | 2〜10m/min |
集塵吸込み口 | φ250mm |
送風機吐出口 | φ250mm |
電力 | 40kVA |
供給電圧 | AC200V 50/60Hz |
※本機は、都合により仕様を変更する場合があります。
当社は、過去に他社製バリ取り機を165社に170台販売しており、その当時のメンテナンス経験やお客さまのご要望を自社製品AuDeBuに反映しております。粉塵の影響を受けない機械構造をはじめ、製品にダメージを与えにくい優れたか高品質、作業者視点の操作性、生産効率を追求する6本ブラシ構造は全国の板金ものづくり企業のみなさまに、ご定評をいただいております。
基本構造に問題のある機械に改造を重ねても良い機械にはなりえません!工場の中で、多くのバリ取り機が、ほこり発生機となっている姿をご覧になったことはありませんか?そのような過去の教訓から、板金用バリ取り機 AuDeBu の設計思想は、生まれました。Simple is best. を設計思想に、究極のバリ取り機を追求することが、AuDeBuに与えられた使命です。
こんなに、一杯、悩みました
1995年
広島のある板金業界の人から、この機械の存在を知った。Fladderも同じ用途からスタートしたのを知っていたため、早速工場へ見学に行った。その結果、そのまま板金用に使用するには不十分と判断した。安全面・操作性面で不十分との評価だった。
2005年
ブラシの開発・ベルトの材料と吸着力に関しての研究を開始した。ブラシの番手砥石の形状、糊、原反の選定を進めたが、これは切削力と耐久性を見極める戦いの日々でもあった。
2007年
操作面の大幅な改良、表示パネルの大型化、ベルト駆動方式の変更、チェーン駆動からACサーボ直動方式により幅広い加工条件に対応。ベルトの厚みを4ミリから8ミリに変更。ベルトの磨耗対策、騒音対策として吸着ブロワーに消音マフラーを装着し3〜5dbダウン。
そして苦心の末の2009年
R面取りというイメージをデザイン化したプロダクトデザインの一新。ユニバーサルデザイン(タッチパネルの大型化、衝撃・振動に強い強化プラスチック製カバー)の採用。作業者が作業しやすい操作パネルの位置・内容の状態を確認しやすい搬入・搬出カバーの採用。
優秀なメカニックと優れた作業環境による信頼性の高い生産状況。
バリ取り中に発生する粉塵は、駆動部に多大な悪影響を及ぼします。歯車の激しい磨耗、摺動部の焼き付き、空圧機器・センサー類への悪影響。これらを一挙に解消する構造を採用しました。
従来は、空圧で駆動している、ブラシ昇降機構を機械式に変更し、粉塵の影響を最小限に食い止める事が可能になりました。
板金用バリ取り機AuDeBuには、内部のギヤ、空圧機器、摺動部は一切存在しません!その結果、信頼性、耐久性が格段に向上しました!!
板金用バリ取り機 AuDeBu(オーデブ)の場合 他社機イメージ
もらい錆の防止など、より高い集塵効率を必要とする場合は、オプションで独自開発の非循環型集塵方式を選択可能。一般的なバリ取り機の集塵方式と比較して、200%の集塵効率が得られます。
機械全体を強力な、負圧が発生しており、粉塵を外部にまき散らす事のないクリーン設計となっています。
従来機ではワークを搬出側で受け取らなければなりませんでした。新開発RCS(リターン・コンベア・システム)は作業者が移動することなく「一人で」作業することが可能です。機械内部をコンベアが通る構造のため、フロアスペースを犠牲にしません!コンベアを使用しない時は、機械内部に格納可能で省スペースを実現しています。
ブラシは、使用するにつれ芯材の樹脂がつぶれて軸方向にゆるみが生じ、空回りの原因となります。ORCはs、ブラシの回転力を利用して増し締めする構造のため、「工具」を使用した増し締め作業の必要がありません。もちろん緩み止めのシムも必要ありません。
ブラシ回転軸にアタッチメントを追加装着するだけで現在ご使用中のAuDeBuへの後付けが可能です。
生産管理システムから現品票・作成指示書に出力したバーコード(CODE39)を使用。ブラシ回転数・旋回数・送りスピードおよび板厚の自動読み込みを行います。タッチパネル操作頻度を必要最低限にし、簡単操作を実現!
これからR面取りをする製品の板厚を実際に測定し、入力の手間を省き、ケアレスミスの発生を未然に防ぎます。レーザー光による板厚測定のため、ブラシ高さ調整操作が完全自動となり自動化ラインへの発展が可能です。
吸着ブロワ用モーターが指定回転数まで達しないとブラシ回転・旋回・コンベア起動の各ボタンは押せない安全機構を採用しています