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労働生産性の重要性

労働生産性の重要性

中小零細の ものづくり企業にとって「労働生産性」の管理は企業の成長のために非常に重要です。労働生産性などと言うと、難しく聞こえますが、結局のところ、

効率良く仕事をこなしているか?

という事を数字にして管理するという事です。

この事を、我国の政府も、この事を気にしていて、「ものづくり補助金」「先端設備導入計画」「経営力向上計画」「経営革新計画」などでも、労働生産性の将来の変化を、どのように計画するのかを書き込むようになっています。これらの計画書は、明らかに、我国の中小零細企業に、労働生産性という言葉と、その意味を普及させようとする意図があります。

このページでは、日本国政府が、我国のものづくりを支えるために、最も重要であると考えている労働生産性が何故そんなに重要なのかを考えたいと思います。

会社は、皆で仕事をして、お客からお金をもらい、これを売上と言います。売上の使い道は、概ね、社員の給料と、材料や電気代などの支払いと、会社に残る利益の3つに分かれます。この3つのうち、給料と利益を足したものを付加価値額(粗利)と言って、要は“儲け”の事です。社員1人当たり幾ら儲けているのかを計算した数字を労働生産性と言います。

ちなみに、労働生産性の中身は儲けですから、材料代や電気代、家賃などは含みません。これを毎月計算すれば、最近、仕事の効率が悪くなってきている事や、新しく機械を買って、生産効率が良くなった事を数字で管理できるようになります。

ここまで読んで下さった中小零細企業の皆さんは、“そんな面倒な計算なんかやってられないと思われる事でしょう。ですが、この事は中小零細企業の立場を悪くしていて、意外にも、板金屋さんの場合には、バリ取り代を払ってもらえない最大の原因ともなっているのです。

労働生産性を計算する事と、バリ取り代を払ってもらえない事には、一見何の関係もなさそうに思われる方が多いでしょう。でも、労働生産性について考えるようになると、次には、お客毎の製品群が、それだけの費用を掛けて作られているのかが把握したくなります。つまり、儲かっている仕事とそうでない仕事を管理できるようになります。また、儲けている社員と、そうでない社員も数字で把握する事ができるようになります。これを生産原価と言って、この生産原価に関する書類が作成できるようになれば、大企業と対等の交渉ができるようになるのです。

つまり、生産原価を意識したり把握したりするようになる事で、お客に対して、
 “こんな生産原価になるので、バリ取り代を払ってもらえませんか?”
という具体的な話ができるようになります。
そうすると、多くの大企業側の方は、
 “機械化などの企業努力で解決して欲しい”
などと、希望してくるのが普通です。
そして、その後の会話は、
 “設備投資はかまいませんが、その後の発注がもらえないと、設備導入計画が破綻します。”
 “5年間の発注計画を提示してもらえませんか?”
 “それを使って、銀行と交渉しますから。”
という展開になる事も多いでしょう。

自社内で、きちんとしたデータを持っているかどうかは、対外的な交渉に大きな影響を与えます。これは、国家間の交渉において、最終的には、どの程度の軍備を持っているのかで話が決まるのと同じ事で、有利に交渉するためのカードとなるのです。

こういった話は、大企業間においては、当たり前の話なのですが、中小零細企業と大企業の間では、こういった話の展開になる事は少ない。その原因の原因を探ると、労働生産性を管理していない事が根本原因となっているわけです。

とりあえず、労働生産性だけならば、決算書類があれば、どこの会社でも計算できますので毎年の決算書類から、下記の計算を行って過去数年間の数字を比較してみてはどうでしょうか?

 労働生産性=(営業利益 + 人件費 + 減価償却費)÷ 労働者人数

労働生産性の単位は、円/1人 です。
自分の会社の生産性は、毎年、良くなっているのか、悪くなっているのかを把握する事から初めてみては如何でしょうか?