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「金属製品の洗浄(酸性?中性?アルカリ性?)」


板金屋さんでは、金属製品を洗浄し、油や粉じんなどの汚れが付いていない状態での出荷が必要な場合があります。
板金屋さんが製鉄所から鉄板を買うと、板と板の間などに、鋼板用防錆油が塗油されています。これを加工した部品を出荷する場合は、どこかの段階で油などの洗浄を行わねばなりません。鉄製品の一部は、塗装かめっき処理の前工程(脱脂工程)で、鉄板に付いた油や粉じんなどを念入りに落としています。この工程は、塗装屋さんやめっき屋さんがやってくれる場合もあるので板金屋さんは製品の洗浄についてあまり考える必要はありません。
ですが、ご家庭のキッチンなどでも用いられるステンレス鋼板を用いた金属製品などは、塗装やめっき処理が行われず、板金屋さんから出荷された姿のままで、製品として販売される事があり、板金屋さん自身が鋼板用防錆油などを洗浄してから出荷する必要があります。
そうなると、板金屋さんにも洗浄に関する知識が必要となりますので、ここでは、それを説明したいと思います。この知識は、ご家庭などで掃除を行う時にも役に立つ知識です。


洗剤の類には、酸性、中性、アルカリ性の3種類があります。これらの使い分けと、安全性について説明しましょう。
まず、ご家庭の掃除に酸性洗剤が使われるのは主に3箇所です。
1つ目の場所は、トイレです。
トイレにはアルカリ性の尿石が付着します。長年使っていると、トイレから下水道への配管の内側にも尿石が付着します。誰でもトイレ掃除はイヤですから、効率良く掃除を行うために、アルカリ性の尿石を手早く溶かす酸性洗剤が使われます。


2つ目の場所は、お風呂場です。
お風呂場の汚れに酸性の洗剤が何故有効なのかと言うと、お風呂場で使われる石鹸、ボディーソープ、シャンプーが皆アルカリ性だからです。アルカリ性の洗剤は、皮脂を溶かします。そのため、これらを手で触るとヌルヌルしているのです。お風呂場には、アルカリ性の洗剤が混ざった汚れが付着しますので、酸性洗剤が有効です。


3つ目の場所は、金属製品の汚れと錆び落としです。
酸性洗剤は金属の表面を溶かし、また酸化した(錆びた)金属から酸素を切り離す「還元」という酸化の反対の作用があります。したがって、自転車や鉄のフライパン、ハサミなどの汚れや錆び落としには酸性洗剤が使われます。


しかし、この3箇所は、例外的なものであり、ほとんどの汚れ落としには、アルカリ性の洗剤が使われています。
板金屋さんが、金属についた油汚れを落とす時には、濃度はさておき、酸性洗剤でもアルカリ性洗剤でも汚れは取れます。ですが、酸性洗剤は金属を溶かす割合が高い一方、アルカリ性洗剤は金属を守り油分のみを分解し洗い流すため、油汚れを強く落とす場合は酸性洗剤、材料をいたわる必要がある場合はアルカリ性洗剤と、使い分けけるのが好ましいといえるでしょう。ただし、アルカリ性洗剤に弱い金属もあります。特に、アルミや銅、真鍮、亜鉛メッキ鋼板などは要注意です。
そのような場合は、酸性・アルカリ性のどちらの性質も持つ中性洗剤を使うとよいでしょう。中性の洗浄液は、汚れを落としつつ、素材を傷めにくいので、アルミや銅の洗浄に最適です。また、手肌に優しく、管理が容易な点も嬉しいポイントです。
ただし、汚れが頑固な場合はそれぞれの特性に合った洗浄液を使うと良いでしょう。

このようポイントから、オーセンテックでは化学反応による洗浄ではなく、「水道水」を使った温水、ジェット水流、ブラシによる物理的な洗浄にこだわっています。