【導入機器】
AUDEBU SCAN
【事業内容】
精密板金加工
【選んだ理由】
生産性の向上・ムダの排除
株式会社フジムラ製作所様の概要
フジムラ製作所は、2000年の12月に設立された、埼玉県川口市を中心に事業を展開されている板金加工業者です。
およそ110名の社員を有しており、ITを駆使したデジタル板金加工を得意とされています。
少ロット多品種の部品加工を手掛けられており、その対応範囲はブラケットから渠底(きょてい)までとさまざまです。
±0.1mmという精度を競う精密板金加工には、ノウハウを持った社員の存在はもちろん、作業工程のデジタル化・ネットワーク化が不可欠です。
そのため同社は、2008年から生産現場でのデジタル化を推進してきました。
この業務改革によって、職員の“勘”や“コツ”といった属人化されたノウハウからの脱却を実現、高品質な製品の安定的かつ恒常的な生産を実現されています。
こうした企業努力が実を結び、フジムラ製作所は顧客からの厚い信頼を勝ち得ています。
株式会社フジムラ製作所
川口市領家3丁目12-10
https://www.fujimurass.com/
インタビュアー今回は、株式会社フジムラ製作所 専務取締役でいらっしゃる内山裕様にお話を伺いました。AUDEBU SCAN導入の決め手を教えてください。
内山様:生産工程におけるムダを排除して、大幅な効率化を図ることができるほどの可能性を感じたからです。
弊社では、現在1日あたり800種類の部品、数にして1,500個程度の単品部品を生産しています。
AUDEBU SCAN導入前の話ですが、このような少ロット多品種スタイルを継続・拡大していくうえではネックになる部分があったんですよ。
たとえば、ワークが次の工程に入るまでの待ち時間などですね。
加工スピードにはどうしても限界がありますから、ワークが滞留すると、全体の作業効率を落としてしまいかねずに、大きなボトルネックとなっていました。
この状況を打破しようと、AUDEBU SCANの導入を決定したのが導入のいきさつです。
インタビュアーAUDEBU SCANを知ったきっかけを教えてください。
内山様:知った、というより、実はAUDEBU SCANの開発には、弊社も携わらせていただいているんです。
以前からオーセンテックさんのバリ取り機を使用していたのですが、さらなる効率化のために、仕分けマシンの開発を要望したのがAUDEBU SCAN誕生のきっかけです。
それからというもの、現場の意見を吸い上げて、生産性向上を実現できるマシンの開発を目指してきました。
オーセンテックさんと一生懸命に取り組んだ甲斐あって、今では弊社の工場にはなくてはならない重要な戦力になっています。
インタビュアーAUDEBU SCANの1日の稼働状況を教えてください。
内山様:1日800種類ほど、品目ごとの生産個数は1~2個なので、合計800~1,600個程度の単品部品の生産を行っています。
導入前は、1日300種類ほど、合計800個前後が限界でしたから、当時からみれば倍以上に増えています。
以前はこれらの仕分けを複数の社員で行い、時間も4~5時間は要していました。
何にそんなに時間がかかっていたかというと、やはり照合作業です。
バリ取りを行うにも、まずは各ワークと現品票を照らし合わせる前作業が必須でした。
現品票をワークにつけたままだとバリ取り機に入れられないので、照合作業が終わったあとは、せっかくつけたものを外さなければなりません。
そして、バリ取り終了後に再度貼り直すという、無駄な工数が発生していました。
AUDEBU SCANの導入により、これらの工数を削減できたので、今や1,500個を超える部品の仕分けを、1人のスタッフが約6時間でやってのけています。
しかも、外国人研修生のように、図面が見られない人でも対応が可能なんですよ。
弊社は、部品生産を開始して3日後には出荷するという短納期なので、このような効率化を図ることができて非常に助かっています。
AUDEBU SCANの導入により生産量は増えて、かつ、所要時間は短縮できるという大きな効果がありました。
インタビュアーAUDEBU SCANの最大のメリットとは何だと考えていますか?
内山様:やはり、ワークの仕分け工程はもちろん、それ以外の作業工程まで効率化できて、大幅な工数削減が実現することでしょう。
ネスティング加工やベンダー加工は、同じ材質、同じ板厚であればまとめて行ったほうが効率的です。
AUDEBU SCANの導入でワークを一元管理できるようになり、そのあとの作業工程もよりスムーズになりました。
ワークの仕分け作業のみならず、板金加工プロセス全体の生産性向上を実現できるという圧倒的なメリットを感じています。
インタビュアー御社が考える“DX化を推進するメリット”とは何だと思いますか?
内山様:お客様をはじめとして、社外のステークホルダーに対してより高い価値提供が可能になるだけでなく、社員への還元にもなるのがメリットでしょうか。
もともと、弊社では2008年よりデジタル化を推進してきました。
当時の製造業における生産管理は“アバウト”な部分も多く、見積もり計算一つとっても、改善の余地が多分に見受けられました。
そんななか、弊社はデジタルソリューションで改善できる箇所を探しては、積極的に導入を進めてきました。
現在では、3台のRPAマシンが稼働しており、ルーチンワークを担っています。
このようなデジタルトランスフォーメーション化によって、ミスを減らして作業品質の標準化を図りつつ、工数の削減も実現できます。
もちろん、デジタルに任せて人の仕事が減ったから、そのぶん人員削減するという話ではありません。
余裕ができた人の手を、本当に必要な場所へあてがうことが可能になり、よりクリエイティブな人間が携わるべき作業に従事できるようになりました。
つまり、デジタル化によって、社員は“ラク”になり、より創造的に仕事を楽しむことができるようになるというわけです。
それこそがDX化の意義だと思いますね。
インタビュアー現場のベテラン社員のなかには、“デジタル”という言葉にアレルギーを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
内山様:そうですね。
たとえば、弊社は社員にiPadやiPhoneを貸与しており、進捗管理に役立てています。
しかし、なかにはそのようなITによる管理に抵抗を示す社員がいるのも事実です。
このような方に納得してもらうには、デジタルの導入によって、社員にどのようなメリットがあるのかを示してあげるしかありません。
「これは監視ではなく、見える化によって進捗管理を効率的に行えるので、ひいては社員自身の評価向上につながるのだ」ということを理解してもらえるよう努めました。
受動的な姿勢ではなく、社員が主体となったセルフコントロールの重要性を理解してもらえれば、現場へのデジタル導入のハードルも低くなります。
インタビュアー最後にAUDEBU SCANの可能性を教えてください。
AUDEBU SCANは、お客様のお声を取り入れつつ、今後もさらに進化を続けていくことをお約束します。
たとえば、現在は、主にワーク加工後のシーンでお役立ていただいていますが、今後は塗装やメッキ処理後のシーンにも導入いただけるよう、改良予定です。
現状、平面のワークのみ識別可能ですが、今後は立体形状にも対応する計画です。
さらに、
「そもそも、加工後にワークを台に載せる作業から自動化してしまっては?」
「現品票の貼り付けもオートメーション化したい」
というご意見もいただいており、現場のさらなる負担軽減のために、社員一同鋭意開発に取り組んでいます。
AUDEBU SCANのさらなる可能性に、ご期待いただけますと幸いです。
オーセンテックではバリ取り工程を自動化できるAUDEBUシリーズを取り扱っております。
バリ取り機や仕分け機の導入をご検討されているのであれば、ぜひ一度ご相談ください。
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