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製造業の離職問題

       

製造業は他の業種に比べ、離職率が高いです。
板金加工においては、バリ取りの作業環境も、離職問題の原因の一つとして考えられます。
そこで本記事では、製造業の離職問題の背景や対策、バリ取りの効率を上げる方法を紹介します。

製造業は離職率が高い

上記は、産業別の入職率と離職率のグラフです。このグラフで注目して頂きたい事があります。それは、製造業だけが離職率が高いという点です。どんどん、製造業で働いていた人達は他の産業に転職しています。

日本の就業者数の総数は、1995年以降、概ね6400万人前後で安定的に推移してきました。しかし、製造業・非製造業という部門別労働者数に着目し、就業構造の構成の変化をみると、大きな変化が見られます。

すなわち、90年代以降、製造業は400万人以上の雇用を削減し続けており、数字の上では、この400万人は、ほぼ全員が非製造業に吸収されたのです。

製造業の経営者の皆さんは、この事を大問題だと捕えるべきでしょう。

本当は製造業は良い職場であるはず

基本的に製造業は設備に投資します。つまり設備の優劣で製品(企業)の競争力が決まります。非製造業は人間(社員)に投資します。製造業に比べ社員の優劣が競争力や市場の占有率などを決めることになりますから、社員に対する要求は製造業より大きいのです。結果として、その要求に答えられないあるいは耐えられずに脱落する社員が出てきます。社員への要求が高い事と引き換えに非製造業は製造業より給料が高いと言えるのかも知れません。

極端に高い給料を求めないのであれば、おちついて、納得できるまで「ものづくり」を行える製造業は、日本人にとって本当は良い職場であるはずです。

例え、給料が多少、少なくても、「ものづくり」の達成感は労働者に大きな心理的充実感を与えます。例えば、自分の子供に“お父さんが作ったんだよ!”といって作ったモノを見せる事ができたりもするでしょう。こういった事は製造業の良さの、ひとつでしょう。

製造業を離職する理由と原因

製造業を離職する主な理由として、ワークライフバランスの不均衡や職場環境、教育機会、待遇面での不満などが挙げられます。
工場のライン作業は、慣れれば流れ作業となり、単純な作業の繰り返しに飽きてしまう場合もあります。しかし、ライン作業において一人でも従業員が欠ければ、製造工程が止まってしまうため、従業員個々への事情が軽視されてしまいがちです。夜勤や休日出勤が続く場合、プライベートの時間を確保しにくく、結婚や出産・育児といったライフイベントの実現が難しくなります。
また、個人の努力や成果に対する正当な評価を感じづらかったり、研修や人材育成の機会が不足していたりする点も、離職の原因の一つです。

アンケートを取ったら、こうなる

製造業をやめて、非製造業に転職しようとしている人に、何故、やめるのかというアンケートを取ったら、どんな答えが帰ってくるでしょうか?

  • A. 給料が安いから
  • B. やり甲斐がないから
  • C. 仕事が体力的にキツいから
  • D. 危ない仕事だから
  • E. 職場が汚いから

これらの答えに集約される事は、誰にでも解る事ですね。給与水準の問題や、やり甲斐の問題は、非製造業であっても、同じ事ではないかと思います。ですが、キツい、危ない、汚いは、製造業の専売特許のようなもので、他の業界ではあり得ない状態なのではないでしょうか?

製造業の離職率を下げるための対策

製造業の離職率を下げるためには、職場環境を整え、適切な人材を確保・定着させることが肝心です。優秀な人材を呼び込み、長く働いてもらうためには、「従業員が働きやすい職場である」というブランドイメージを構築する必要があります。
例えば、社員食堂や社員寮を提供するなどして、福利厚生を充実させたり、休暇を取りやすい制度を設けて、ワークライフバランスを実現したりすることがポイントです。
また、研修や教育の機会を設けて人材を育成すること、従業員の表彰や臨時ボーナスを導入して、職場の士気を上げることも、職場離れ防止対策となります。
さらに、工場内では人間関係の問題も発生しやすいため、悩み相談が可能な窓口を作って対応することも効果的でしょう。

板金屋さんの経営者が考えるべき事

これらの事を考え合わせると、社員に会社を辞めさせないようにし、さらには、優秀な社員を集めるために、製造業の経営者が、やるべき事は、ズバリ!キツい、危ない、汚いの3Kからの脱却です。

筆者は、よく板金屋さんに訪問する事がありますが、多くの板金屋さんは、キツい、危ない、汚いの3Kの典型です。
何故、板金屋さんは3Kなのでしょうか?

板金屋さんの社員の皆さんに、“いやな仕事は何ですか?”と聞いたら、必ず“そりゃぁサンダーとヤスリを使ったバリ取りだ”と答えるはずです。

この答えが帰って来る理由は、単純に、サンダーとヤスリを使ったバリ取り自体が、3Kであるだけではなく、バリ取り作業には、顧客から金がもらえないという事が大きく関わっています。

それが解っていても、経営者は、なかなか、金がもらえない作業の環境を整えようとはしない傾向があります。結果、工場の隅の薄暗い場所で、粉塵にまみれ、たまに怪我をしながら、サンダーとヤスリを使ったバリ取り作業が続けられてきたのです。

関連記事>>粉じん障害防止規則におけるバリ取り機の取扱い

サンダーとヤスリを使ったバリ取りは、工場全体を汚くもします。粉塵を撒き散らす作業ですから、法規的にも届け出や、教育が必要です。ですが、板金屋さんでは、それが無視される事もあります。

バリ取りの効率をあげるためには?

従来、バリ取りは手作業がメインで行われてきました。しかし、手作業でのバリ取りは時間がかかるだけでなく、製品の品質が不安定であったり、従業員が工具で怪我をしたりするリスクもあります。
製造業の離職率を抑えるためには、製造業特有の「キツイ」「危ない」「汚い」から脱却する必要があります。板金加工業者において、従業員が安全・清潔な環境で長く働けるようにするためには、バリ取り作業の効率を上げることが優先課題です。
以下で、バリ取りの効率を上げる方法を見ていきましょう。

バリ取り専門機を利用する

バリ取り専門機を利用することで、効率的かつ正確にバリを取り除けます。
例えば、グラインダーと呼ばれる工具では、砥石を高速回転させることで、板金製品のエッジを研磨・切削・研削できます。
バレル研磨法では、樽の中に研磨剤と製品を入れ、バレルを回転・上下運動させて生じた摩擦により、表面を研磨します。バリの除去と研磨・エッジ仕上げ作業を兼ね、一度に複数の加工物を投入できるため、工数削減に繋がります。
また、ショットブラスト法とは、遠心力によって小さな無数の鋼球(研掃材・ショット玉)を高速で金属表面に投射し、バリを吹き飛ばす方法です。噴射口の広さを変えることで、加工範囲を調整できます。

関連記事>>バリ取り機とは?バリ取り機の種類と選び方

機械加工を利用する

工作機やプログラミング技術を利用して、バリを自動的に取り除く方法もあります。
バリを除去するためのプログラミングが施されたマシニングセンタや複合旋盤を用い、バリ取り専用のカッターやブラシなどを取り付けて、バリを除去します。
マシニングセンタとは、切削工具の自動交換機能を備えており、穴あけやネジ立て・平面削りなど、複数の作業を一台で完結できる機械です。また、複合旋盤とは、NC旋盤に回転工具を搭載した旋盤を指します。これらの機械を用いれば、バリ取り作業のために、新たなコストをかけずに済みます。
工作機に取り付けるツールの種類は、割りピンタイプやブレードタイプ、超硬&ばね鋼タイプ、内径研磨用砥石タイプなど様々です。

ロボットを利用する

ロボットを利用して工程を自動化することで、バリ取り作業を効率化できます。
ロボットアームに研磨工具や回転ブラシを取り付け、自動制御でバリ取りを行うのが一般的です。
近年では、ロボットアーム自体の小型化が進んでおり、限られた作業スペースでも設置し稼働できます。ただし、手作業やバリ取り機を使った作業に比べ、複雑な部位のバリ取りや緻密なバリ取りが難しいケースもあります。
現時点では普及率が低いものの、ロボット技術の発展により、今後さらなる注目が集まります。

関連記事>>労働生産性の重要性

製造業の離職率を抑えるためには、バリ取り作業の効率化が課題

いかがでしたでしょうか。
今回は製造業の離職問題をテーマに、高い離職率の理由や背景、離職率を下げるための対策について解説しました。特に、板金業者のバリ取り作業は「キツイ」「危ない」「汚い」の3Kとも呼ばれ、従業員の職場離れを防ぐためには、作業環境の改善が優先課題です。また、働きやすい作業環境を整えるために、バリ取りの効率を上げる必要があります。
バリ取り専門機の導入や機械加工、ロボットの利用などによって、バリ取りの効率を向上させましょう。

バリ取り機の導入ならオーセンテックまでぜひ一度ご相談ください。

オーセンテックのバリ取り機

現在の工場現場は、生産性向上や品質維持、人材不足など、さまざまな問題を抱えています。多くの工場に共通する原因は、現在でも人の手による作業が多いことです。
私たちは手作業をなくし、人的負担を軽減、各作業を効率化することを目的として、「バリ取り機」をはじめとした省力化機械をご提案しています。

オーセンテックのバリ取り機が選ばれる理由

バリ取り機を導入することで、工数が削減され、人手不足や生産性の伸び悩みをいった問題の解決につなげることができます。
私たち、オーセンテックが提供できる強みは大きく2つあります。

圧倒的な仕上がり品質とスピード

弊社が独自に開発したブラシ回転機構と研磨ブラシにより、優れた研磨力とエッジとワーク表面の仕上がり品質の高さを兼ね備えたバリ取り機が誕生しました。
それにより、バリ取りのスピードは、人の手で行うよりも5~10倍速くなり、さらにムラのない安定した品質が実現可能になりました。

初心者にも安心の使いやすさ

バリ取りのスピードや仕上がりだけではなく、操作パネルの使いやすさやメンテナンスのしやすさにもこだわっています。 操作パネルは直感的に操作できるタッチ式を採用、操作や設定変更などの作業が容易に行えるようになっています。
また、メンテナンスのしやすさにもこだわっており、お客様自身で部品交換などの簡易なメンテナンスを行えるよう機械設計をしています。文書や動画のメンテナンスマニュアルは初心者の方でもわかりやすい内容となっています。
実際に使用する方の視点にたった使いやすさを実現しています。

バリ取り機の導入事例

オーセンテックのバリ取り機を導入して、作業効率の向上、人手不足の解消などに繋がった事例をご紹介します。

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オーセンテックでは、ヒアリングやサンプル加工などを通じ、お客様の課題と解決方法を明確化し、お客様のお悩みやご予算に応じて、最適なバリ取り機をご提案させていただきます。
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