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設計技術によるバリ対策


設計技術の基本的な考え方

 

一般的に製品の性能設計の後、部品展開して部品個々の生産設計が行われます。 生産設計は製品性能の実現を念頭に置いて生産性を上げるための設計です。

品質、コスト、納期を考慮しつつ部品設計の最適化を図る必要があります。 部品設計には強度設計と精度設計があり、製品の種類や性能によって多様な内容が含まれます。

設計は計画した製品性能を実現するプロセスすべてに関与するものでなければなりません。

設計内容を広義に捉えるとバリの存在によるトラブルの確認も必要となります。トラブルがなければバリ取りの必要はありませんが、一般的にはバリを除去し、必要なR面取りを行うのが常識です。

バリ取りとは、バリを除去、いわゆる面取りを行って設計技術者が要求するエッジに仕上げることです。図面に“バリなきこと"、“面取りのこと"などの表示は、バリに対して何も考慮されていないよりは良いとしても、本来、認識不足と言わざるを得ません。

よくある、バリ取りの図面指示

エスカレートしてきたバリ取り指示

バリ取り、R面取りに関する図面指示の例は、別途、バリ取り関係のJIS資料集その1、その2 に提示しておりますのでご確認下さい。

今後の製品には、マイクロパリ取り・R面取り技術がますます重要な課題になることは 言うまでもありません。さらに、エッジ品質は製品の外観において人間工学的あるいは美的デザインにも関わります。

バリ対策としては、事前対策としての機能・性能設計、生産設計、当座対策としての 工程設計、事後対策としてのバリ取り、エッジ仕上げ作業や組立段階を考慮すべきです。

エッジ品質の設定は、主として設計技術担当者の仕事です。

 

バリ対策としてのエッジ品質の保証は、主として製造技術者の仕事であると思われます。

しかし、最終的には製品が完成して顧客の満足する製品が得られるかどうかは検査と営業担当者の仕事であり、クレーム処理をも含むものです。

これまでバリ取り作業を2次的な負荷価値の無い作業と見なし、おろそかにしているケースが多く見られました。

一般に、バリ取り、R面取り、切りくず処理、洗浄作業は、組立工程直後の最終工程であり、部品の仕上げ品質は組立後の製品性能、寿命、クレームに直接関わるものとして重要視しなければなりません。

バリ対策の設計事例

上の平面を機械加工する前に、あらかじめ面取りをおこなっておけばバリの発生を抑制できます。

キー溝を加工する前に、あらかじめ平面加工しておけばバリの発生を抑制できます。

溝加工を行う前に、あらかじめ溝を付けておけばバリの発生を抑制できます。

ドリル加工を行う前に、あらかじめくぼみを付けておけばバリの発生を抑制できます。

ねじの端部のバリを少なくする方法

バリが基準面の邪魔にならないように、逃げを用意した例です。

バリが取り易い位置と取りにくい位置があります。(左側の方が好ましい)

板金製品の場合、角や隅にRが付いている方がバリが取り易くなります。

板金のバリに関する筆者の考え

特に板金作業におけるバリ取りにおいては、板金縁部のほとんどの部分がタレパンやレーザー加工機で加工されるために、例外なく裏面にバリが発生します。

金型のクリアランスを適正にしても、レーザーの出力等を最適に調整しても、板金縁部の裏側に指を擦りつければ、必ず怪我をしてしまいます。

かといって、板金の外周裏面の全てて発生するバリを無効にするような設計方法は存在しないと言った方が良いでしょう。時代のニーズは、必ずやバリを無くす方向に向かうはずです。

であれば、これからの板金加工を考える時、この事実と向き合って、バリ対策に真正面から取り組み、バリ対策を自社の得意技とする事をお考えになるべきではないでしょうか?

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